オーディオラックSOUNDMAGIC XU03FSⅡ導入記5(音質評価編)
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最終更新日:2017/06/08
試聴記, ROCK, SOUND MAGIC
防弾ガラス製法オーディオラックXU03FSⅡで、ROCKを聴いてみました。
■ROCK編
・スティーリー・ダン:Gaucho(SACD US盤)
スティーリー・ダンの代表作。
アナログ盤の音も捨てがたいのですが、今回はSACD盤での試聴としました。
内容は、その録音スタイルに反し、削ぎに削がれた音作りになっています。
前作の「Aja」も凝った作りのアルバムですが、それに比べて地味目ではあるけれど、JAZZやソウルのグルーブをロックの器に蒸着させた、まさにいぶし銀のサウンド。
「Aja」同様、何度聴いても飽きの来ない、極上の大人のアルバムに仕上がっています。
本作以降、スティーリー・ダン名義では、20年後の2000年までスタジオアルバムは出ていませんが、ドナルド・フェイゲンが82年にリリースした「The Nightfly」も秀逸。
スティーリー・ダンが彼のプライベートグループだったのでは、と思う程、前述のアルバムと双璧の出来栄えです。機会があればご紹介したいと思います。
XU03FSⅡは、低域のうねりが良く表現され、全体の音の抜けが格段に上がっています。
コーラスのセパレーションが良く、スピーカーの間に現れる横並びの口元が判るようになりました。
・ジミ・ヘンドリクス:Live at Woodstock(CD US盤)
ジミのウッドストック・フェスティバルのライヴアルバム。
ジミの演奏は、ライヴこそ真骨頂といえるかも知れません。
ジミのライヴアルバムは、ブートレグ盤も含め、数多有ると思いますが、私はこの一枚のみ所有。
ウッドストックの映像は、幾度となく目にしていますが、その場のオーディエンスの体感までは、知る由もありません。
しかしながらこのディスクは、大変ネイキッドな録音で、オーディエンスのその体感を追体験できます。
フェスティバル最終日のトリに出演したジミ。待ち焦がれたであろうオーディエンス。ジミの神がかったテンションとオーディエンスの熱気が、伝説のパフォーマンスとともに伝わってきます。
防弾ガラス製法ラックは、MC中に聞こえるハムノイズが生々しく、よりライブ会場の雰囲気を感じさせます。
またドラムとベースの混濁が録音に因るものだとよく判ります。
・YES:90125(アナログ US盤)
マスタリングエンジニアBob Ludwigの「RL」刻印入りUSオリジナル盤。
リマスターされたCD盤も聴きましたが、本盤の音の良さは比較になりません。
このアルバムは発売当時、熱烈なYES支持者から賛否両論あったと記憶していますが、録音は極上。
かくいう私は、YESを本作で初めて聴きました。
当時のイギリス録音のサウンドは、相対的にアメリカ西海岸系の抜けが良く前に出てくる録音とは対極で、音場感が豊かに思えます。
その要因の一つに、録音スタジオのモニタースピーカーの違いが有るのではと思ったりします。
XU03FSⅡでは、抜けの良いギターと奥行感あるドラムのイントロが聴けました。
シンセの広がりと奥行感がしっかり出て定位が大変良好です。
・ローリング・ストーンズ:TATTOO YOU(アナログ シンガポール盤)
ストーンズ最大のヒットアルバム。
実際は、ほとんどの曲が前作までのアウトテイクをオーバーダビングした構成なのだそうです。
アルバムを通して聴いてみても、寄せ集めの違和感など感じません。おそらく全体の音の統一感に一役買っていると思われるのは、かのBob Clearmountain のリミックスの手腕によるものではないでしょうか。
しかしながら、ストーンズ自身もよもやこれほどのヒットになるとは、予想だにしなかったのではなかろうかと思います。
ストーンズフリークの友人の勧めで聴いたのがこのアルバム。自宅用VTRが一般普及する前のこと、その友人に誘われストーンズのフィルムコンサートにも良く出かけました。
現在手元に残っているのは、この一枚。本盤は、長年UKオリジナル盤だと思っていたのですが、最近はMATRIX番号の検索が可能で、シンガポール盤だと判明、便利な時代になりました。
音の方は、大変鮮度が高く、カッティングレベルも高めなので、活き活きとしたロックの音色が楽しめます。
防弾ガラス製法ラックでは、「Start Me Up」イントロのキースのギターリフにゾクッとしました。リバーブが良く出て、スタジオの空気感がより感じられます。
ミックの滲んだ粘りのあるヴォーカルとバックのリズムの分離も素晴らしく、ついついヴォリュームを上げてしまいます。
次回は、CLASSICを聴いてみたいと思います。
TUNTUN
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