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QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その1

公開日: : 試聴記, CLASSIC, QUADRAL, SEDAN 9

今回から、
QUADRALのハイエンド・ブックシェルフ型スピーカー、
AURUM SEDAN 9の試聴記です。

SEDAN 9が我が家にやってきて、
パソコン部屋にとりあえず置きました...
というか、
家のパソコン部屋で使うブックシェルフにしてはかなり大きく、
あまり、あれこれ対策ができない...
という悲しい事情によります。
故障中の大きな部屋のアンプを何とかしなけりゃ...。
「アンプを入れ替えればいいじゃん」とは言わないでください。
いろいろ事情があります(^^)。

それでもお約束、
クナッパーツブッシュのDECCA盤「ワルキューレ」第1幕で試聴開始、
あれこれ調整です。
今まで聞いてきたASCENT20LEとの大きな違い、
それは広大な音場感です。
音圧は同じアンプのボリューム位置で、
ASCENT20LEと極端に大きくは違わないのですが、
その音場感の差は如何ともしがたく、
さらにSEDAN 9では、
フラグスタートやスヴァンホルムの肉体の大きさまで分かるのでは?
と錯覚するほど音像がリアルです。
また、この録音では、
クナッパーツブッシュは、
おそらくレコーディングプロデューサー兼エンジニア、
ジョン・カルショーの要請から、
弦楽器は第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリンが対抗配置ではなく、
ステレオ録音以降に一般化した、
オーソドックスなストコフスキー配置で、
その弦楽器群の位置が非常によく分かります。
クナッパーツブッシュが意識したのかどうかわかりませんが、
その弦楽器群が絡み合うときの美しさは、
SEDAN 9で聞くと例えようがありません。
「ワルキューレ」第1幕の試聴記はまた次回。

というところで、左右のバランスが少しおかしいので、
スピーカーの位置を微動しながら調整、
大型センターラックの悲しさ、
スピーカーを変えると、いつも位置決めに苦労します。
サイドラックにしたいのですが、
部屋の構造から無理なのです(^^;。
スピーカーのセンター位置を割り出そうと、
まず、安倍なつみの「光へ...」を引っ張り出し調整。
歌手は、どセンターでの調整です。
ASCENT20LEは調整が非常に楽でしたが(軽いし)、
SEDAN 9は少しずつ位置調整が必要です(重いし^^;)。
でも、ステレオでの調整が面倒くさかったら、
モノラル音源を引っ張り出すのが一番です。
結局、ステレオ音源では面倒くさくなって、
モノラル音源で調整することにしました(^^)。
家にはモノラル音源には事欠きません。
まず、アルフレッド・コルトーの古いピアノ録音を引っ張り出しました。
スピーカーの角度、バッフル面を左右合わせるなど、
少しずつ調整してゆきます。

実は、基本的にはピアノではなく、
ヴァイオリンやボーカルの方が、
センター位置の割り出しはしやすいことを途中で思い出しました。
あれこれ調整するのは楽しいもので、
次にヴァイオリンの名演奏家、
ジャック・ティボーのモノラル録音を引っ張り出しました。
1953年録音の、
サン=サーンス/ヴァイオリン協奏曲、
「ロンド・カプリチオーソ」、
「ハバネラ」を聞いて驚愕、
今までのスピーカーではそこまで分からなかった、
録音のクオリティの高さと演奏の凄さに聞き惚れてしまいました。
ASCENT20LEも優れたブックシェルフですが、
ここまで余裕を持った周波数特性と解像度で鳴ると、
大きさと価格差は如何ともしがたいかな?という印象です。
ティボーのヴァイオリンが降り注ぐように聞こえ、
その名技が目に見えるようです。

今回、試聴のため我が家にやってきたSEDAN 9は、
エージングはある程度進んでいるということだったのですが、
まだ少しエージングが必要なようで、
今日1日でもかなり音が良い方向に変わりました。
まだ、音は少しずつ変わってゆくものと思われます。
それもまた楽しみですね。

SEDAN 9
型式:2ウェイ バスレフ型 ブックシェルフスピーカー
定格出力:120W
ミュージックパワー:180W
再生周波数帯域:33Hz~65,000 Hz
クロスオーバー周波数:2800 Hz
能率 (dB/1W/1m):85 dB
インピーダンス:8 Ω
ツイーター:quadral quSENSE® リボン型
ウーハー:180 mm φ quadral ALTIMA®
レベルコントロール:トゥイーター±2dB
外形寸法 (高さx幅x奥行):39 x 23 x 35 cm
重量:14.5 kg(1本)
価格:570,000円(税別・ペア)

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