AURUM RODAN9試聴記8 アンセルメ「三角帽子」比較試聴
先日の日本ハンス・クナッパーツブッシュ研究会への協賛の際、ある会員の方のご自宅にお招きいただき、50年、60年代の貴重なアナログモノラル盤、初期ステレオ盤を数多く聴かせて頂いただきました。
その際、所望して聴かせて頂いた59年のアンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団の「三角帽子」に圧倒されてしまいました。わざわざ私の為にご用意くださったとの事で聴かせていただいたのは、69年の国内盤でしたが拙宅の71年の国内盤とは明らかな違いがありました。
帰り際に玄関先で会員の方から「良かったら、お持ちになってください」とポンと手渡され、「お借りします」とご自宅を後にしました。後日お返ししようとご連絡したところ、「差し上げます」とのお話。
嬉しくて舞い上がってしまいました。
左が頂いた69年国内盤「SLC-1705」、右が拙宅の71年国内盤「SLC-1959」
左が69年国内盤レーベル、右が71年国内盤レーベル
69年国内盤のスタンパーは、「ZAL–5138-3E」とあります。
このスタンパー番号は、頂いた会員の方の情報で国内初出の62年盤と同じだという事が判り、UKのLONDONオリジナル盤も同じ番号のようです。
69年国内盤「SLC-1705」の盤については、71年国内盤「SLC-1959」に比べ厚みと重みがあり、レーベルの写真でも判るようにカッティングレベルも高く音の違いが、盤の違いからも窺えます。
因みにこれが国内初出の「SLC-1138」です。ジャケットの変遷も妙味ですね。
さて、AURUM RODAN9で聴いた69年国内盤「SLC-1705」の音は、やはり拙宅の盤とは、違いました。
まず管楽器の厚みに圧倒され、パーカッションの粒立ちが非常にクリアに出ています。
一番驚いたのが、ベルガンサの声の奥行が拡大し、打楽器の基音部分と皮のニュアンスが良く出ています。
拙宅の盤との比較を端的に言うと、鮮度と解像度が格段に高いという結果でした。
改めて会員の方のご厚意に感謝したいと思います。そして拙宅の71年度盤が3軍に降格し、頂いた69年国内盤「SLC-1705」が拙宅の1軍入りレギュラーメンバーになったことをご報告します。
TUNTUN
関連記事
-
-
AURUM RODAN9試聴記8 スピーカーケーブル交換編
過去のAURUM RODAN9の試聴記には、REALCABLEの普及価格帯のスピーカーケーブルを使用
-
-
SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その3
オーケストラ、ポップスと続きましたので、次はクラシックでピアノです。案外、アナログでのピアノ
-
-
TOKYO AUDIO BASE2019出展後記 1
先週25日、26日東京 御茶ノ水の「ホテルマイステイズ御茶ノ水」にて開催のTOKYO AUDIOBA
-
-
QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その7
SEDAN 9は古楽器の演奏録音にもいいのでは? ということで、ロンドン・バロックの
-
-
QUADRAL SIGNUM20 試聴記その1
SIGNUM20試聴記 その1 QUADRALの新しいスピーカー、SIGNUMシリーズ
-
-
QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その8
今回は日本での録音を2つ。 2つともあまり一般的なCDではなく、 ひとつは自主制作盤、 も
-
-
QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その16
ワーグナーの楽劇からの音楽は、 陶酔するような耽美的な部分があり、 ドイツの伝統的な器楽
-
-
帰ってきたASCENT20LE試聴記 その3
2013年に85歳で亡くなったコリン・デイヴィスは、 一時期、飛ぶ鳥を落とすような勢いがあ
-
-
QUADRAL RHODIUM200 試聴記 その4 一家に1台パラメトリックイコライザー
今、以前なら考えられなかったことをいろいろ実験中です。 あらいぐま堂のブログと一部内容がダ
-
-
QUADRAL GALAN 9 試聴記 その1
QUADRAL AURUMシリーズの一番小さなスピーカー、 GALAN 9を自宅で試聴する
- PREV
- 一家に1台 フォノアンプ
- NEXT
- QUADRAL RHODIUM200 試聴記 その1