TOKYO AUDIO BASE2019出展後記 1
先週25日、26日東京 御茶ノ水の「ホテルマイステイズ御茶ノ水」にて開催のTOKYO AUDIOBASE2019にネットワークジャパンのブースを構えました。
QUADRALのフルラインアップを展示し、各モデルを順次デモンストレーションさせて頂きました。
今回のメインイベントとして、オーディオ評論家和田博巳さん、小原由夫さん、新進気鋭チェリスト平井麻奈美さんをゲストに迎え、多くの来場者がブースに足をお運びいただきました。
25日の金曜日は、小原由夫氏に講演頂きました。
使用デモ機は、QUADRALのフラグシップ機AURUM TITAN9
小原氏が音質監修をされた 尾崎亜美 「POINTS-2」から、尾崎亜美さんが多重録音したアカペラ曲が、AURUM TITAN9から流れるとブース内に彼女の可憐で伸びやかな歌声がブース内一杯に響き渡りました。
小原氏曰く、彼女自身の声で30人分ほどの歌声を重ねているとの事。
TITAN9から奏でられる彼女の歌声は、倍音成分綺麗に再生され、スタジオの空気感を伴ってリニアに耳に飛び込んできました。ゾクッとする感覚を味わえた瞬間でした。
小原氏からもリボントゥイーターやプレッシャーチャンバーテクノロジー等のAURUM9シリーズの技術的な裏付けのア話があり。その技術がTITAN9においてのディスクの理想的な再生音にうまく反映されているとの事でした。
また、使用したSOUND MAGICのラックEXシリーズにも触れ、防弾ガラスラックとは違うしなやかな再生音に驚きを持ったというお話もうかがえました。
26日の土曜日は、和田博巳氏に講演頂きました。
この日もQUADRALのTITAN9で皆様にお聴きいただきました。
和田氏のお気に入りディスク、バルバラ「Bobino 67」とビル・エバンス「Sunday at the Village Vanguard」は、和田氏曰く対照的なライブアルバムだとの事。その違いは録音場所のシチュエーションあるそうで、約1000収容のパリのボビノ座には、熱心なバルバラのファンが息をするのを忘れたかのようにバルバラの歌声に聴き入り、かたやマンハッタンのJAZZクラブ、ヴィレッジヴァンガードでは、エバンスの演奏を背に酒や食事、会話を楽しみながら聴いている観客にあるとのお話。
TITA9で聴いたバルバラのしっとりとした歌声とホールの空気感、彼女が弾く、軽めのピアノの音のニュアンスも良く聴きとれました。彼女が歌い終わった後の観客の拍手の音でもホールの大きさが図るほどの録音でした。TITAN9のその高解像なピアノの再生音の中に、エバンス盤では、演奏中の客席のグラスの音、話し声や地下鉄の通る音が非常に生々しく聴こえ、そこに行ったことが無いにかかわらず、あたかもその場で座っているかのような感覚を覚えました。
ミュージシャンでもある和田氏曰く、この日のエバンスは、前述のJAZZクラブの環境下で1日に5公演も演奏したそうで、完璧主義者で繊細な彼の意にはそぐわず、ストレスの溜まった一日になったのではと語っていたのが印象的でした。
TUNTUN
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