*

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その5

公開日: : TGTS01, SONIC IMPACT, CLASSIC, 試聴記

今回はクラシックのオーケストラに戻して、
スタンリー・ブラック指揮ロンドン・フェスティバル・オーケストラの、
グローフェ:「大峡谷(グランドキャニオン)」をLPで聞きました。
クラシックと言ってもライトクラシックのような位置づけですが、
ブラックの指揮、オーケストラとも、
非常に優れた演奏で「大峡谷」を再現しています。
ブラックはクラシックだけではなく、
ムード音楽(死語かな?^^;)や映画音楽の録音も多く、
家にも何枚かLPやCDがあります。
今回の「大峡谷」の小生のLPは、
古い国内盤でDECCA(日本ではLONDON)のPhase4です。
見開きペラジャケットで写真に撮りにくかったです。
立てて写真を撮ろうとすると、すぐへなへなと垂れてしまう(^^;。
Phase4と言っても4チャンネルではありません。
2チャンネルステレオで、一時DECCAの看板となる録音方法でした。

一聴、典型的なマルチモノ録音で、
独奏で鳴る楽器は不自然なほどステレオの一点から聞こえてきます。
でも、TGTS01の威力は凄いですね。
マルチモノの音を驚くべき解像度とスピード感を持って再生することができます。
録音が優秀なだけに迫力も凄いものがあります。
本来ならば、
笑ってしまうくらい音場が不自然なマルチモノ録音ですが、
途中で出そうになった笑いが止まってしまいました。
ヘッドフォンでの試聴でしたが、
「大峡谷」という、音絵巻としてもの凄く面白いのです。
音場が左右いっぱいに広がります。
「大峡谷」の曲想もあり、なかなか凄いオーディオ体験ができます。

現在はマルチモノ録音であっても、
それが分からないくらいに、
ステレオの中で音像が溶け合って聞こえるものが多いです。
ライブ感や実際のコンサートホールの音を、
聴覚で想像できるようにミキシングされているようです。
また「優秀録音」というと、
ワンポイントマイク録音が少なくありません。
今も2チャンネルのメインマイクを、
ワンポイントマイク録音のようにセッティング、
サブマイクを複数立てて、
アンビエント効果を録音する方法も多いようです。

ステレオ初期の頃、
2本のスピーカーの間のステレオ感をいっぱいに引き出そうと、
録音技師やミキサーなどのエンジニアは色々なことをやっていました。
当時、DECCAのPhase4はその頂点ともいえる録音方式で、
2チャンネルステレオ再生の効果をいっぱいまで狙ったレコードでした。
今は昔のギミックのような音場感ですが、
効果満点、録音芸術のひとつとして、
こういうのもありだな...と思ってしまいました。
本当に面白くて効果的(^^)。
「嵐」の場面など凄いものがあります。

TGTS01+DL-103R+MITCHAKU-Zで、
LP最外周から最内周まで、もの凄くリニアリティの良い音で、
それもヘッドフォンで「大峡谷」の録音効果を楽しみました。
最後まで音が歪まず、A面B面とも、
レコードが終わったことに気づかずに、
最内周ガイドのポッポッという音で我に返ったのでした。
こういう音絵巻は、
音楽を聞いていて夢見心地の時間を体験できますね。

TGTS01をいつ買うの?
今でしょ!(^^;...このセリフもう古いか...。
値段が上がる前に買っておきましょう(^^)。

TGTS01の商品詳細はこちらです。
https://www.network-jpn.com/sonicimpact-tgts01/

Syuzo@knabaka

関連記事

QUADRAL ASCENT20LE 試聴記 その9

ASCENT20LEの試聴も残り少なくなってきましたが、 今回は声楽を聞いてみました。

記事を読む

QUADRAL SIGNUM20 試聴記その2

家は現在CDでも、RIAA反転コンバータを使い、イコライジングカーブ可変式フォノイコライザーで、

記事を読む

帰ってきたASCENT20LE試聴記 その1

帰ってきたASCENT20LE...、 と言っても、前に試聴したASCENT20LEではな

記事を読む

QUADRAL GALAN 9 試聴記 その10

フランスのCharlin(シャルラン)というレーベルは、 名レコーディングエンジニア、

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その8

今回は日本での録音を2つ。 2つともあまり一般的なCDではなく、 ひとつは自主制作盤、 も

記事を読む

QUADRAL AURUM SEDAN 9 試聴記その9

アンプをAccuphase E-306Vから、 LUXMAN L-540に変えてみました。

記事を読む

QUADRAL ASCENT20LE 試聴記 その3

今回はLPで、 アンドレ・プレヴィン指揮ピッツバーグ交響楽団の、 エルガーやハーティが編

記事を読む

QUADRAL ASCENT20LE 試聴記 その10

今回でASCENT20LE試聴の最後です。 ASCENT20LEを試聴してきて感じるの

記事を読む

ARGENTUM520 試聴記その3

ARGENTUM520は入庫数が少ないため、NWJ-STOREを中心にした販売です。 2022年

記事を読む

QUADRAL ASCENT20LE 試聴記 その6

今回は、 知られざる作曲家の作品の素晴らしさと、 録音の素晴らしさに驚いた、 ジョルジ

記事を読む

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その5

今回はクラシックのオーケストラに戻して、スタンリー・ブラック指揮ロ

オーディセッション大阪2022

2022年11月5と6日、大阪心斎橋ハートンホテルで「オーディオ

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その4

  小生がTGTS01を使い始めることに、最初は不安がなかった

SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その3

  オーケストラ、ポップスと続きましたので、次はクラシックでピアノ

SONIC IMPACT TGTS01 復活試聴記その2

TGTS01復活試聴記その2は、カーペンターズの"The Sing

→もっと見る

  • 住所
    〒557-0045
    大阪府大阪市西成区玉出西2-16-3
    ネットワークジャパン株式会社


PAGE TOP ↑