オーディオラックSOUNDMAGIC XU03FSⅡ導入記6(音質評価編)
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最終更新日:2017/07/27
CLASSIC, SOUND MAGIC
防弾ガラス製法オーディオラックXU03FSⅡで、CLASSICを聴いてみました。
■CLASSIC編
・アンセルメ:ファリャ三角帽子(SACD ESOTERIC盤)
DECCAレーベルの名録音盤。
奥行感のある録音で、システム及びアクセサリー変更の際に良く試聴するディスクです。
友人宅でこのESOTERIC盤を聴き、音場定位の良さに、CDショップに走ったことを思い出します。
アナログ国内再発盤と聴き比べていますが、ESOTERIC盤には及びません。
このディスク、ベルガンサの声、打楽器の連打、パーカッションの粒立ち、厚いオケと聴きどころ満載。
XU03FSⅡは、奥行感だけでなく、前後に定位するヴォーカルの位置関係もよく判るようになっています。
ピーキーな木管楽器が意外にしなやかに聴こえ、驚きました。
余談ながら、三角帽子については、EMIから出ているブルゴス/ロス・アンヘルス盤をあるマニアから聴かせて頂き、アンヘルスの可憐な歌声に魅了されしまいました。
・イ・ムジチ合奏団:ヴィヴァルディ四季カルミレッリ版(CD 西独盤)
イ・ムジチの82年録音盤。
イ・ムジチの四季は、アーヨ盤が有名。四季は、他にカラヤン盤、小澤盤、カルミニョーラ盤、キョンファ盤等10枚程手持ちしていますが、もっぱら最近手にした本盤を聴いています。これも知人の紹介で、それまではイ・ムジチはアーヨ盤さえあればと、食わず嫌いしていました。
四季は、クラシックの楽曲の中でもポピュラー中のポピュラー。高音質録音盤も数多く、オーディオソースとしても楽します。私は、中でも「冬」の演奏に拘りが有ります。
防弾ガラス製法のラックでは、カルミレッリの気品ある演奏が、陽性の切れの良い音色を伴い、気持ち良く聴けます。
ヴァイオリンの弦の厚みも伝わり、チェンバロの音程も散漫にならずシッカリ聴けるようになっています。
・マゼール:ストラビンスキー春の祭典(アナログ 西独盤)
米Telarcレーベルの名盤。
Telarcは、他に1812年、サン=サーンス等、有名盤も多くあります。私自身もCD盤を含めかなり手持ちしています。
本盤は、アナログ国内盤やCD盤とも比較していますが、鮮度や音圧感に関してはこのオリジナル盤が上回ります。
Telarcは、初期はダイレクトカッティング、早くにデジタル録音に取り組み、少マイクセッティング、ノンリミッターといったオーディオ的に興味をそそられる手法を取り入れた音質重視の録音で、その名をとどろかせました。
マゼールも、クリーヴランド管弦楽団とともに、ダイレクトカッティング時代から数多くの録音を残しています。
XU03FSⅡは、弦楽器の後ろに管楽器、さらに後方に打楽器と楽器の位置が明確に判ります。
後方から響き渡るグランカッサはゆるぎさがなく、圧倒されます。ラックの剛性がアームのトレーシング能力に寄与しているのでしょうか。
管楽器の分解能も高くなり、曇りのない音色がホールに響くのが心地よいです。
・シプリアン・カツァリス:ベートーヴェン【リスト編曲】交響曲第9番(アナログ 西独盤)
ベートヴェンの第9のピアノ独奏版。
所詮、交響曲のピアノ編曲版という事で、たいした期待感も無く針を下ろしました。ところがカツァリスの演奏は、譜面を飛び越えて弾いているかの如く、音数が豊かで色彩感が多彩。第9がピアノの為に書かれたのかと見紛うほどの衝撃を受けました。
かのリストも自分以外に、これほどの技量を想定してこの編曲をしたのだろうかと。以来、私はカツァリスのベートーヴェン交響曲ピアノ版を全曲を聴くことになりました。
防弾ガラス製法ラックでは、一聴して背景が静か、ホールトーンもきれいに出ています。
ピアノは、滲みのない音色で、音の重なり合うパートも鮮明に分離しています。
補足ですが、ピアノ版第5「運命」については、グールド盤が有名ですが、カツァリスがこの曲の録音を一番最後に残したのには、グールド盤の存在があったのではと邪推してしまいます。
グールド盤も聴いていますが、テンポが緩やかで歌うように奏でるグールドと、繊細で華やかなに奏でるカツァリスに対比の妙が味わえます。
TUNTUN
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