SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その4
公開日:
:
TGTS01, SONIC IMPACT, 試聴記, CLASSIC
小生がTGTS01を使い始めることに、
最初は不安がなかったわけではありません。
家のアナログプレーヤーは、
TRIO KP-7700が2台、KENWOOD KP-800、同KP-990で、
中古で購入したり人から譲り受けたもの、
気が付いたらすべてTRIO/KENWOODになってしまいました。
もう一台、AUDIO TECHNICAの新品がありますが、
これはアームの高さ調整ができないため、TGTS01は載せられません。
ちなみに、家のプレーヤーはすべてDD...ダイレクトドライブです。
ビンボーオーディオと言われればその通りですが...。
TGTS01を使うに当たり、心配したのは以下の通りです。
1.重いので、ダイレクトドライブのモーターがもつのか?
2.重いので、モーターに負荷がかかり回転ムラが起きないか?
3.分厚いのでアームの高さをちょうどいいところで調整できるのか?
4.ガラスの音が出音に乗らないか?
5.レコードそのものが歪んでいる場合、
ターンテーブルシートとレコードの間に隙間ができて音に影響しないか?
などなど、「大丈夫かな?」というのが正直な気持ちでした。
でも、それは杞憂でした。
最初は試作品をお借りして...だったので、
ダメだったらすぐに返却しようと思っていました。
ところが、逆にTGTS01を3つも使う羽目に...(^^;。
小生が現在メインで使っている
古~いTRIO KP-7700もその他のプレーヤーも非常にタフで、
重いTGTS01を載せても回転は極めて安定し、びくともしません。
また、アームの高さ調整も簡単で、
ほぼヘッドシェルの上面とレコード面が水平になっています。
その出音は、
1.LPレコードの最外周部と最内周部がほぼ同じクオリティで聞ける。
2.LP最内周部で音が歪まない。
3.音の立ち上がりがよくなり、細かな音まで聞けるようになった。
4.4mm厚のガラス2枚をフィルムを挟んで圧着してあるため、ガラスの音はまったく乗らない。
5.Dレンジの変化に強く、音が歪まない。
6.カートリッジの性能を追い込める。
7.レコードそのものの歪みが少ない場合、その音に対する影響は極めて少ない。
などなど、TGTS01を使うメリットが非常に大きいです。
逆にTGTS01の性能を引き出そうと、
レコードスタビライザーはもちろん、
いろいろなヘッドシェル(現在はFIDELIX MITCHAKU-Z)や、
反りのひどいLP用にレコードの外周に載せるアウタースタビライザー、
レコード消磁器などを購入、少し散財してしまいました。
レコードスタビライザーは、
今、テスト用に知人が作った600gのものを載せています。
レコードスタビライザー、アウタースタビライザー両方を載せると1.6kg!
TGTS01は1.35kg、凡そ3kgがプラッターに載っているわけですね。
180gの重量級LPレコードを載せると、なんと3.13kgなんですね。
TGTS01、自家製レコードスタビライザーを除いて、
どの製品もFIDELIXというのが憎いです(^^;。
それらの重いものを載せても、
我が家のプレーヤーはけなげに安定して回っています。
TGTS01の下に47研究所の豚皮シートを敷いていますが、
これは極めて軽いので問題外のようです。
我が家のプレーヤーは古いTRIO/KENWOOD一色ですが、
TGTS01はYAMAHAやTechnicsなどのDDプレーヤーでも、
問題なく使えると思います。
アイドラーやベルトドライブ、糸ドライブは、
冷たいようですが自己責任で実験してくださいね(^^;。
で、今回の試聴記はリートです。
イギリスのジャネット・ベイカーのメゾソプラノで、
マーラー:歌曲集を聞いてみました。
ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団とのセッション録音で、
「さすらう若人の歌」「私はこの世に忘れられ」「なき子をしのぶ歌」
が収録されています。
小生のLPはアメリカ盤ですが、音は優秀です。
ジャネット・ベイカーはオペラでも有名ですが、
初めて聞いたのは、
同じバルビローリのマーラー:交響曲第5番の2枚組LPにフィルアップされていた、
「リュッケルトによる5つの歌」でした。
LPに回帰してから、ジャネット・ベイカーのLPをあれこれ購入、
でも、やはり自分にとって素晴らしいのは、
マーラーの歌曲や交響曲のメゾソプラノパートのような気がします。
特に、クレンペラーやバルビローリなどの大指揮者と共演した録音は、
何ものにも代えがたい魅力をもっています。
録音が優秀なため聞き応えがあります。
イコライジングカーブはRIAAです。
TGTS01+DL-103R+MITCHAKU-Zで聞くと、
少し深めのジャネット・ベイカーの声が、
強い歌唱でも暴れることなく、最後まで難なく聞けてしまいます。
高域もきれいですね。
また、カートリッジが拾う音も、
これはDENON DL-103Rの優秀さでしょうか、
Fレンジが極めて自然で、
1枚のLPをそれこそ陶酔しながら聞くことができました。
TGTS01の商品詳細はこちらです。
https://www.network-jpn.com/sonicimpact-tgts01/
Syuzo@knabaka
関連記事
-
オーディオラックSOUNDMAGIC XU03FSⅡ導入記7(音質評価編)
今回はワールドミュージック及びサウンドトラック盤を聴いてみました。
-
オーディオラックSOUNDMAGIC XU03FSⅡ導入記1
XU03FSⅡ 長年使用してきた木製ラックから防弾ガラス製法のオーディオラックXU03FSⅡを
-
SONIC IMPACT TGTS01 復活試聴記その0
小生は今、CDやPCオーディオではなく、LPレコードを聞くのがマイブームで、いろいろと試していま
-
オーディオラックSOUNDMAGIC XU03FSⅡ導入記3(音質評価編)
お気に入りのDISCをジャンルごとにCDプレーヤー、アナログプレーヤーにて聴いてみました。 D
-
SONIC IMPACT TGTS01 復活試聴記その1
では、いよいよTGTS01復活試聴記の開始です。前回書きました通り、DENON DL-103
-
SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その3
オーケストラ、ポップスと続きましたので、次はクラシックでピアノです。案外、アナログでのピアノ
-
オーディオラックSOUNDMAGIC XU03FSⅡ導入記6(音質評価編)
防弾ガラス製法オーディオラックXU03FSⅡで、CLASSICを聴いてみました。 ■C
-
TGTS01 試聴記 その13
小生が試聴に使っているのは試作品です。 製品版TGTS01も試聴しましたが、試作品よりもずいぶ
-
オーディオラックSOUNDMAGIC XU03FSⅡ導入記4(音質評価編)
SOUNDMAGICの防弾ガラス製法オーディオラックXU03FSⅡでJAZZを聴いてみました。
-
TGTS01 試聴記 その7
TGTS01試聴記を毎週書いていますが、 サンプルで聞いた人によると賛否両論だそうです。
- PREV
- SONIC IMPACT TGTS01復活試聴記その3
- NEXT
- オーディセッション大阪2022